物書きさんに20のお題・黄
04:「未成年」
高校を卒業して、大学生になった。
同時に仕事も始めた。
大人扱いされるようになったけれど、それでも現実はまだギリギリ未成年だ。
久しぶりに高校時代のツレ数人と飲んだ。
バイトで中学生の家庭教師をしているヤツ。ぼやき上戸なのか、愚痴をたれ流している。
「すっげー可愛いんだよ。ホント。でもさ、出来悪過ぎって言うか、もうちょっとどうにかしてくれって感じで」
そこに愛の余地は、と聞いてみると
「犯罪じゃん」
そうなんだ、犯罪なんだよね。あの当時はこれっぽっちも念頭になかったけれど。
そういえば、と別の誰かが言う。
「うちのじーちゃんたちってさ、今で言うと淫行法もののカップルだったらしいんだ。
ばーちゃんが中学教師で、じーちゃん教え子だったんだって。で、じーちゃん在学中からつきあってて、ばれて大騒ぎになってねえ。
いろいろ大変だったらしいけれど、その辺に触れるのは何ていうか一族のタブーなんで詳しくは知らないんだ」
「結局ネックは未成年ってところだけれどさ、未成年の未成熟ぶりが今と昔では違うよね」
そんな話を他人事のような顔で聞きながら、あの頃の自分の蛮勇を思う。
本当に純粋に好きだったんだ。
それ以上にバカだったけれどね。
そう考えると当時の加南子の苦渋の決断が今ようやく理解できる。
なぜ自分の倍の年の男と結婚してしまったのかも、少しは。
……若いのは罪じゃないけれど、バカなのは罪だよな。