第八席


カティス 「やあお嬢さんたち、『美しすぎて君がこわい』の口説き文句でおなじみ、カティスとゆかいな仲間たちのショータイムへようこそ♪」
ルヴァ 「あー、密会の待ち合わせはいつも自動販売機の前、ルヴァでございます」
エルンスト 「!……」
ルヴァ 「どうかしたんですか?」
エルンスト 「今の発言で何を言うかすっかり忘れてしまいました、エルンストです」
カティス 「何の自販機の前か聞いたらもっと驚くぜ」
エルンスト 「聞きたくもありません!」
ルヴァ 「まあまあ。今日はまだ2回目なんですから気楽にいきましょうねー、お気楽ご気楽に」
カティス 「じゃあ気楽にエルンストの歌でも聞いてみるか?」
エルンスト
「フン! その手に乗るものですか。本日は知的な話題で始めましょう。世界中で様々な問題が山積する昨今ですが、コンピュータウィルスという脅威は決して軽んじてはならないでしょうね」
ルヴァ 「そうですねー、いいこと言いますねー。それじゃあ『コンピュータウィルス』を使った”ナゾかけ”でもやりましょうかねー」
エルンスト 「どうしていきなり知的レベルを一気に落とすのですか!」
カティス 「一気というと10エルエルくらいは落ちたってことか?」
エルンスト 「10エルエル? 何なんですか、そのミョウチクリンな単位は?」
ルヴァ
「あー、エルエルというのはですねー、知識の深さの単位とでも申しましょうか、そうですねー、釣り糸の長さで言いますと、約2ヒロってところですかねー」
エルンスト 「異議あり! 釣り糸の長さに言いかえる意図がわかりかねます」
ルヴァ 「今聞きましたか、カティス。糸と意図でシャレてますよー」 
カティス
「本人は気づいちゃいないがね。教えてやろう。ヒロというのは糸の長さだけでなく水深を測る単位でもあるのさ。勉強不足だぞ、エルンスト」
ルヴァ
「カティス、ダメですよー。釣り用語なんてエルンストの辞書にはないんですから。話の腰まわりをおって申し訳ありません。うー、続きの話をして下さいますか」
エルンスト
「一体私は何の話を…! そうコンピュータウィルスの話でしたね。ウィルスを作り出す悪意ある人間のことを、一般的にハッカーと言いますが、ハッカーの特徴的人物データをここにおもち致しました」 
カティス
「いわゆるプロファイリングデータ、犯罪の手口や現場などから犯人の性格や年令なんかを推測した、当たるもハッケ、当たらぬもハッケって奴だろ?」
ルヴァ 「まるで私のルアーフィッシングのようですねー、うんうん」
エルンスト
「今日はどうしてもそこから離れられないようですね。あなたの技量がどの程度なのか私には見当がつきませんが、プロファイリングについては過去ある程度の実績が出ております」
カティス 「ハッカーの人物像というと、まず社交性が乏しく自己顕示欲が強い若者、というイメージだな」
ルヴァ 「若者、という点をのぞけばエルンストにピッタリですねー、いえもちろんいい意味で言ってるんですよー」
エルンスト 「どこがいい意味だと言われるのですか!」
カティス 「それはおいおい考えるとして、エルンスト、そこにはどんなデータが載っているんだ?」
エルンスト
「そうですねー。これは意外に思われるかも知れませんが、”行きあたりばったり”な性格というデータがありますね」
ルヴァ 「それは私も意外な気がしますねー。もしかしたら、そのデータ自体がハッカーに改ざんされていたりしてね」
カティス 「それは大いにあり得る話だな。じゃあもしルヴァならどんな風に改ざんするんだ?」
ルヴァ 「そうですねー、例えば『大根おろしを水洗いしちゃう性格』とかね」
カティス 「おっ、それって今の密会の相手のことか?」
両手で顔を隠し照れ始めるルヴァ。
エルンスト 「マニアックなのもほどほどにしていただきたいですね」

素材提供:It's just so so

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