第三十一席


ロザリア 「さあいよいよ出番ですわよ。2人とも用意はよろしくて」
レイチェル 「『シトラス』再結成舞台だもの。失敗は許されないわよ。ワタシは以前にも増して完璧に準備OKだけどね」
コレット 「なんでそうやってプレッシャーかけるの?  あーダメ、緊張してきちゃった…って言ってるのにどうして無視して行っちゃうのよぉ〜」 
投げキッスのレイチェル、優雅に右手を振るロザリア、緊張で歩き方が変になっているコレット。
ロザリア 「皆様のあたたかい拍手、痛み入ります」
レイチェル 「ワタシたち、初舞台のつもりでがんばりますのでヨロシク!」
コレット 「やっぱりこの3人でやる方が落着くよね」
レイチェル 「アナタの足の動き、落着きがないにもホドがあるケド?」 
ロザリア 「何をおっしゃるの、それはキンカンさんが編み出した新ギャグの『エイリアンウォーキング』じゃございませんの、オホホホ…」
レイチェル 「(コレットに耳打ちで)ネーミングはともかく師匠が上手くフォローしてくれたんだからちゃんと返しなさい」
コレット 「そんなあ…(半泣きでさらなる変な動きで)エイリアン、エイリアン、私の前世エイリアン?」
ロザリア 「(ギョッとして)キンカンさん、御存知だったの!?  実は先日前世占いをしていただいたら私もキンカンさんもイヨカンさんも”エイリアン”でしたのよ!!  この事実が私たち 『シトラス』の絆の鍵じゃないかしら?」
レイチェル 「また非科学的なことを」
コレット 「前世のエイリアンの時でも私たちの上下関係ってこんなだったの?」
レイチェル 「話ふくらませちゃったの??」
ロザリア 「イヨカンさんとの関係は定かではありませんけど、確かキンカンさんは派遣社員で、正社員の私が妹のように可愛がっていたようよ」
コレット 「エイリアンで派遣社員って…」
突然三味線で伴奏しながら「スターウォーズのテーマ」を口ずさみ始めるロザリア。
コレット 「えっ?  コレって何が始まるの??」
ロザリア 「『シトラス』がお届けする、スーパーイリュージョンショー!」
スモークマシンを自分で運んできて電源を入れるレイチェル。
煙の中から華麗なコスチュームで登場するロザリアとレイチェル。
コレット 「ちょ、ちょっと私だけなんで着替えさせてくれないの!?」
ロザリア 「あら派遣の方は七輪でお野菜でもスモークしてなさい」
レイチェル 「上手い!  ってゆーかアナタが着替えてる間に時間がきちゃうでしょ」
コレット 「あっそうか!」
レイチェル 「では皆様。これより合わせ鏡を使ったイリュージョンをお目にかけます」
ロザリア 「イヨカンさんたら手品の種を最初から言うなんて!」
レイチェル 「ワタシに言わせればこのイリュージョンは手品じゃなくて科学ですのであしからず。
 ではそこのアナタ、好きな野菜でも言ってみて」
コレット 「じゃあ…トウモロコシで」
何もなかった箱の中に見事にトウモロコシを浮かび上がらせ拍手に見舞われるレイチェル。
ロザリア 「さすがね。では私は特製の水出しコーヒーを飲んで、カタルヘナ家の当主の名前をかまずに、かつ、3の倍数の代の時には庶民っぽく言いたいと思います」
レイチェル 「水出しコーヒーの意味って皆無だよね?」
ロザリア 「では参ります(とコーヒーを飲み干し)グレゴワール・デ・カタルヘナ、シャルル=ニコラ・デ・カタルヘナ、イヴォン・デ・カタルヘナ〜みたいな〜」
コレット 「こんなすっとこな師匠ですが私の宝物なんです。今後ともごひいきに!」

素材提供:It's just so so

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