第三十二席


カティス 「やあお嬢さんたち、『何故だろう、まるで幼なじみだったように君の全てがわかってしまう』の口説き文句でおなじみ、カティスとゆかいな仲間たちのショータイムへようこそ♪」
ルヴァ 「あー、密会ブロガーオフ会はいつものお宿で、ルヴァでございます」
エルンスト 「オフ会ができるほど集まったのですか!? にわかには信じられませんが。エルンストです」
ルヴァ 「えぇ、おかげさまで。皆さん、その道のプロですから気配を消すのが本当にお上手でしてね、いつにまにか集合しちゃうんですよねー、うんうん」
エルンスト 「何と! 犯罪の臭いがプンプンしますが…」
ルヴァ 「いえいえ、皆さんただの対人恐怖症ですから大丈夫です、はい」
カティス 「そういえばルヴァ、対人恐怖症に効果的なカクテルを研究中じゃなかったか?」
ルヴァ 「よくぞ聞いて下さいました。実は完成間近なんですよー」
エルンスト 「そのカクテルを試すためにオフ会を開かれたわけですか?」
カティス 「おいおいそんなわけないだろ。ルヴァはお前ほど冷血漢じゃないさ」
ルヴァ

「『冷血漢』だなんて言い過ぎですよ。エルンストもちょっとした対人恐怖症なんじゃないですか
 (とシェーカーを取出し)これ飲んでみますか? 薬草系リキュールと米のとぎ汁をハードシェイクしたものなんですけど」
エルンスト 「とぎ汁!!」
カティス 「究極のオリジナルカクテルだな」
ルヴァ 「ええ(と、グラスに注ぎ)、色はなかなかいいでしょう? 味がまだちょっとその…未完成なんですけどね」
エルンスト 「…お気持はうれしいのですが完成したら飲ませていただきます」
カティス 「いい心がけだ、CDデビューするまでに恐怖症は治しておかないとな」
エルンスト 「カティス様、CDデビューのこと御存知だったのですか!?」
カティス 「だから言ったろ? 『君の全てがわかってしまう』と」
ルヴァ 「よかったですねー。やはり先日の駅前ライブが反響を呼んだのでしょうか」
エルンスト 「大げさですよ。CDデビューといっても某クレジットカード会社のCMソングなんですから」
カティス
「タイトルは『還元率チャチャチャ』なんだよな。そうだ、デビューにあたって俺からこの言葉を贈ろう――港に泊まっている船は安全だ。でもその姿は、船が造られた目的じゃあない――by ジョン・A・シェド」
ルヴァ 「いい言葉ですねー、うんうん」
エルンスト 「あくまでも私は検事ですが。まあ応援の言葉としてありがたく受取りましょう」
ルヴァ

「ねぇカティス、私たちも応援隊を結成しませんか? ほらこうやってアイノテを入れるんですよ
(と、シェーカーを振ってダンスしながら)L・O・V・E 冷血漢! ヘイ! L・I・V・E 駅前!」
カティス 「そりゃあいいアイデアじゃないか!」
エルンスト

「異議あり! そんなロック調の歌ではないですから。出だしはこうです、
 ♪あなたにだけは気づいてほしい〜還元率が大切なんだと〜」
ルヴァ


「アレレ? その曲何だか聞き覚えがあるのですが、はて??
 …アーッ!! 思い出しましたよ! 
 カティスの家の隠し金庫の中に入ってたCDの曲じゃありませんか!? 確かクレジットカードの束の横にあったような…」
エルンスト 「ど、どういうことですか、それは!?」
カティス 「バレてしまったようだな…実はなエルンスト、俺も以前CDデビューしたことがあってな。全く売れなかった自作の曲なんだが、それをどうしてもカバー曲にしたいって頭を下げられてだな…」
エルンスト 「つ、つまり私のデビュー曲の作曲者がカティス様…」
ルヴァ 「あーなるほどそれで 『全てわかって』しまってたんですねー、うんうん」
カティス 「いずれはカラオケ化して夢の印税生活だ、エルンスト」

素材提供:It's just so so

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