第十六席


カティス 「やあお嬢さんたち、『君は知るまい、君という光がどれほど俺の心の闇を照らしているかを』の口説き文句でおなじみ、カティスとゆかいな仲間たちのショータイムへようこそ♪」
ルヴァ 「そんな! 『心の闇』だなんて、大丈夫ですか? カティス…」
エルンスト 「! 今日は”密会シリーズ”じゃないんですか?」
カティス 「さてはエルンスト、お前さん秘かにルヴァの”密会シリーズ”のファンだったんだな」
エルンスト 「まさか! ただ私はお客様側に立ちまして気持を代弁したまでのことにすぎません」
カティス 「だそうだ。ルヴァ、1発決めてやってくれ」
ルヴァ 「そうふられますといささかやりにくいですが…改めまして密会相手は耳つぼダイエット中、ルヴァでございます」
エルンスト 「そのリバウンドが心配なエルンストです。ところで先ほどの『心の闇』発言に関してですが、私の推測では警察庁長官の件ではないのですか?」
カティス 「お前が言いたいのは、長官の失言のことか?」
ルヴァ 「失言…ああそういえば言ってましたねーあの人『エクレア大好き♡』だなんて」
エルンスト 「な、何を言ってるのですか! そうではなくてマスコミの社会性欠如を真っ向から批判した問題ですよ。カティス様にも少なからず影響があるのでは…と」
カティス 「心配してくれるのは大いにありがたいが、俺の場合ノンプロブレムだよ」
ルヴァ 「ええ、そうでしょうとも。カティスのふところの深さといったら、日中の剣先イカ釣りくらい深いでしょうからねー、うんうん」
エルンスト 「またあなたはそういう独りよがりな例えを使って…」
カティス 「エルンスト、お前にはまだわからんようだなあ。その”独りよがり”な部分こそがルヴァのモテる秘訣なんだぞ」
エルンスト 「モテる秘訣? 検事にとっては必要な要素とは思えませんが、参考意見として一応お聞きしておきましょう(と、しっかりメモをとる)」
ルヴァ 「あー、エルンスト、メモをとるのならば私なんかよりカティスの方が何倍もモテたんですよー。
特に所轄の署長時代には署長室前に『混ぜるな!危険』ではなくって『入るな!危険』という立て札が置いてあったくらいなんですから」
エルンスト 「お待ち下さい。私にはどうも事態が把握できかねるのですが…」
ルヴァ 「つまりですねー、アイドルさながらに署長室に女性が押し寄せて身動きもとれないほどだったんです。あの頃は大変でしたねー、カティス」
カティス ああそうだな。署長ポストは何か大事件が起こると必ず記者発表をさせられるんでな。その翌日になると、ただのミーハーから逃亡中の犯人まで様々なタイプのお嬢さんが押しかけてきたもんさ」
エルンスト 「! それはつまり”自首”ということですか!?」
カティス 「なんだろうな。しかしある時俺はあまりの息苦しさに署長室の窓から逃げ出したことがあるんだ。それから3日3晩放浪し続けて、ついには靴擦れまで作っちまった」
ルヴァ 「おいたわしい…」
エルンスト 「というよりも、聞き込みで靴擦れするのに比べてあまりに痛い理由だと言わざるをえませんが」
カティス 「♪ろく~でなし ろく~でなし なんてひどい オーウィ! 言いかた~
 思い出すよ、足の痛みを忘れるために歌ったんだ、この歌を」
ルヴァ 「本当によくぞ御無事で」
カティス 「ああ、さすがの俺もあの時ばかりはげっそりやせ細っちまって、いい男が台無しさ」
エルンスト 「耳つぼダイエットよりもはるかに効果がありそうですね」
ルヴァ 「そういえばこのところずっと気になってるんですがねー、うさぎの耳つぼってどこにあるんですかねー?」

素材提供:It's just so so

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