第十四席


ランディ  「中堅トリオの後は俺たち…」
ゼフェル 「けっ、今日も妙なトリオになっちまいそうだぜ」
ランディ 「ゼフェル! 今日は来てくれたんだね、助かるよー」
ゼフェル 「しょーがねーだろっ。セイランは詩集売りに行っちまうし、ヴィクトールはうどん食いに行ったまま帰ってこねーし」
エルダ 「あのー、そのヴィクトール様の御紹介でこちらに参った者なのですが…」
ランディ 「あれ、どこかでお会いしたことがあるような??」
エルダ 「きっとそれくらいの反応だと思いまして、名刺を持参してまいりました。どうぞ。ゼフェル様にもはい」
ランディ 「『セイントモンスター エルダ(失われし者)』…ああ! 思い出しました! アルカイダでお会いしましたね」
ゼフェル 「アルカディアだろーが!」
エルダ 「アルカイダといえば憎しみが憎しみを呼ぶ無差別テロが頻発しています。またラ・ガが生まれてくるのでは、と心配でなりません」
ランディ 「見た目が人間でも中身がモンスターなのがよっぽど恐ろしいですよね。エルダさんはまさにその逆ってことで」
ゼフェル 「おい、それってこいつが見た目ヤバイって言ってるようなもんだろーが」
ランディ 「ヤバイっていうか、その、ゴージャスっていうか、圧倒的っていうか…」
エルダ 「御遠慮なく。どうぞ素直に『胡散臭い』とおっしゃって下さい」
ランディ 「オッサンクサイ? それはどっちかっていうとヴィクトールさんでしょ」
ゼフェル 「おめー、刑事のくせに何人敵に回せば気がすむんだ?」
エルダ 「ゼフェル様、ランディ様はこのまっすぐな所が持ち味ですからいいのですよ。私も自分のキャラはわかっておりますので、『フリスビー刑事』での役柄は犯人役をと考えてまいりました次第です」
ランディ 「犯人役だって、時には主役を食うっていうからね!」
ゼフェル 「こいつ、出る気だったのかよ…」
ランディ 「で、一体どんな犯人役なんだい?」
 突然凶悪な人相を作り、ままごとの包丁を2本取出してポージングするエルダ。
ゼフェル 「(ちょっと後ずさり)なんだ!? 切り裂きジャックでもやろうっていうのか!?」
エルダ 「惜しいです! 私がやりたい役は実は”切り裂きジャック風結婚詐欺師”なんです」
ゼフェル 「なんだ、そりゃあ??」
ランディ 「(腕組みして考え込み)なんだかこの人、本気で主役を食う気なのかも…」
エルダ 「稚拙ながら私、こうして台本もしたためて参りました。できればここでリハーサルしていただければと…」
ランディ 「…配役は犯人の他は被害者の女と刑事の2人。ってことは当然俺が刑事でゼフェルが女ってことになるよな!」
ゼフェル 「帰るぜ、オレは」
エルダ 「そんな…短気はいけません、ゼフェル様。私はゼフェル様が刑事でもいっこうにかまいませんので」
ランディ 「ってことは…おい!(と、既に女性用かつらをつけられている)」
エルダ 「(ランディの手をとり)マダム、失礼ですがあなたのスカートが切られていますよ」
ランディ 「えっ、もうコントに入ってるの!?」
ゼフェル 「コントじゃねーだろ」
ランディ 「(女声で)キャー、いつの間に! 私、どうしたらいいの?」
ゼフェル 「気持わりぃ〜」
エルダ 「大丈夫です、私におまかせを。あなたのようなステキな人によく似合うブティックがこの近くにありますので御紹介致しましょう」
ランディ 「(かつらを脱ぎ捨て)そんな手にひっかかるもんか! この詐欺師野郎!!」
エルダ 「ランディ様、台本と違いますが…」
ランディ 「アドリブだよ」
ゼフェル 「そんじゃオレもアドリブで、撤収〜!!」

素材提供:It's just so so

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