Lemon Moon
二人べつべつに机に向かい
口もきかず黙々とおさらいする
試験まであと少し。
窓の外にはレモンの月が
もう遅いよと南の空に浮かぶ
ああ、だめだ、
あなたのこと見てしまったら、
あとは勉強にならないことぐらい解っていたのに。
レモンの月に誘われたふりで
あなたのきれいな横顔と
背中のラインにココロは揺れる。
「どうした?」
ほらもう気が付かれてしまった
あなたに釘付けになっていた視線に。
「レモンみたいな月だと思って」
あなたも窓の外を見る。
「本当だ」
これでおしまい、今日のおさらい。
月明かりに照らされたあなたの姿をココロに刻みつけ
こっそり寝床に持ってゆきましょう。
にゃおさんのページに載せていただいたものです。
初めて瑞稀視点で書いたものです。あと、「二人でお勉強」っていうシーンが本編にはほとんどないので書いてみたかったのでした。
なお、ここでの月は月齢17・8日ぐらいのものを想定しています。