微熱
あなたの名前を口の中でつぶやいて
長いため息にかえる
からだにたまった熱を逃がすように
逃がしきれない微熱は
のがれきれない想い
私をやわらかく囲い込みとらえる甘い棘
あなたの視線があなたの吐息が
私の中で熱と化しまたあらたに体温を上げる
いや、あなたの存在それ自体が
捨てられない日常に
微熱はしなやかに絡まり
当然そこにあるもののように振る舞う甘い毒
そうして私は無駄な努力を重ねる
あなたの名を慈しむ間もなく空気に溶かす
拘束され続けることをひそかに願いながら
はじめは、人称代名詞を「俺」「おまえ」で設定した、いわゆるいつもの調子の一本だったんだけれど、
ふと思いついて「私」「あなた」にしてみると、なんかずいぶん雰囲気が変わって、しかもなんだか深読みできるかもって思ったんだけれど。
具体的には佐野メインだとお部屋の中とかでなんとなくいつもどおりだけど瑞稀メインだと佐野の腕の中って言うか(爆)。
え?深読みのしようなど無いって?
うーん、やっぱり私には妄想をかきたてる文は無理だったのかなあ・・・・