キャラクターファイル01

芦屋瑞稀
主人公。あこがれの佐野を海を越えて追っかけ、性別を偽り、全寮制男子校で生活。明るくまっすぐで純情でちょっと(ずいぶん?)鈍い。

公式データ

誕生日と血液型 5月2日(おうし座) O型
家族構成 父(拓見)・母(英子)・兄(静稀)
性格と行動特性 楽天的で前向き・間違ったことはキライ・顔に似合わず頑固者
好きな食べ物 桃・シーフード・マリネ・ジャム
嫌いな食べ物 わさび・梅干し・熱いもの(猫舌)
好きなアーチスト スピッツ・ボニーピンク
好きなブランド 男の子っぽく見えればそれでいい。
好きな動物 動物はだいたい好き
イメージフラワー デイジー・ガーベラ


お花話
 デイジーってかわいくて頑丈なところが確かに瑞稀、です。
 でも、30年前なら春の花壇の花の代表格だったのですが、今はあまり人気はないように思います。種苗会社のカタログ見ても、ポンポネット(10円玉ぐらいの大きさの丸っぽい花がいっぱい咲く)ぐらいしか載っていませんもの。ポンポン咲きのもう少し大きいものも見かけますけれど、昔ほどメジャーではないようですね。そういう意味で全プレCDのブックレットで、イメージフラワーにガーベラが追加されてほっとしてしまいました。
ガーベラは切り花としてはこの20年でずいぶん改良されて、微妙なきれいな色のものがいっぱい出ましたし、なんて言うかとてもわかりやすいかわいらしさを持った花なんですよね。
花屋さんに行けば年中あるし、値段も高くないけれど、とにかくかわいい。(昔、ガーベラと言えば鉢植え、だった時代には(色も赤しかなかった)けっこう気取った花だったのですけれど。)これも本当に瑞稀にぴったりだなって思います。


「花君が好きかどうかは、芦屋瑞稀が好きかどうかで決まる」と私は信じています。
ま、身も蓋もなく言えば、花君って瑞稀中心の逆ハーレム状態でしょ。それを「なんであんな子が!」と思うか、「だってかわいいし、いい子だもん」と思えるかが分かれ目というか。

常に前向きで、「よし!悩むのヤメ!」なんて言えるさっぱりした気性。燃えさかる(笑)正義感。自分のことは自分でできる、独立独歩の気性。その頑固さや気の強さを普段はあまり感じさせないほんわりとした雰囲気。うーん、育ちの良さなのかなあ。なんか「オトコマエ」な性格だと思いません?

女の子っていっても、桜咲にはいるまでは在米ですし、こっちでは男なので、彼女はいわゆる日本の女の子文化の中にいないんですよね。だから、「みんなはこういうとき」という考え方しないし、もしそう考えても彼女自身が参照データを持っていないので、どうしても自分で考えて行動するしかない。このへんが彼女の強さだなあ。

番外編の家出の話を読むと、「はた目には全然大したことがないように思える理由のために、自ら危険な状況に飛び込んでしまう」のは持って生まれた性格のなせるワザかと納得できます。いや、単に無鉄砲なんだけれど。

あと、牡牛座O型(頑固で慎重で強情)には似合わないことに、その場の雰囲気にけっこう流されやすいという面もかいま見える。

芦屋は関西人でなくても知っている高級住宅地。瑞稀も、本国ではけっこうお嬢だよなー。たぶん。

獣医師とダンス教師の娘で、兄も医師の卵。……見かけによらず理系娘だったりして……政治経済の成績がいいっていうのがいかにもこの子らしいんだけれどね。

アメリカで生まれ育ったんだけれど、実はけっこう保守的な大和撫子かもしれない……
だって、「嫁入り前なのに」なんて発想、今どきの子には珍しいんじゃないかい?


瑞稀の子供っぽさこそが佐野との二人の仲の進展を妨げている元凶だと思うのですが、更に困ったことに、彼女は今の状況にそれなりに満足しているんですよね。(学祭の時は「もうとっくに大切な友達では満足できなくなっている」事を自ら認めていたのだけれど、その後の様子を見るにつけ、あれは何だったのかと思ってしまう私。)だって今のところ当初の目的は達成されているんですもの。そして「できる限り長く佐野のそばにいる」ために、恋人になれないのは仕方ない、と例のさっぱりすっきりした気性で割り切っているようですなー。

それとも、梅田先生に言われることでやっと数カ月ぶりに自分が好きな人とずっと二人だった事を思い出すほどぼんやりしていたのは、気性と言うより、やはり「適応機制」の一種なんでしょうかねえ。確かに忘れていた方が日常生活は送りやすいとは思うんだけれど。

ともかく二人の関係が変化するには、瑞稀が「物足りない」って思ってくれなければねえ。
今の調子でゆくと、佐野の涙ぐましいスキンシップ作戦(と私には思える)が功を奏して瑞稀がその気になる前に卒業の日がやってきてしまいそう。
幸い、75話で佐野が男で自分が女だってやっと思いだしてはくれたんだけれど、先は長い。
でも根っから純情なので、一旦転ぶと意外に展開早いかも。
はたして3年になって部屋が別れる前にひと山越えられるんでしょうか。

こんな事を書くと顰蹙(ひんしゅく)かも知れないけれど……
瑞稀って、もし佐野と同室でなかったら、佐野へのあこがれはそのままおいといて、他の人を好きになってしまっていた可能性もあるように思います。中津と同室だったら絶対中津に転んでいたと思うの。そういう意味じゃ、中津も運が無いねえ。
あと、この人はどうも自分から好きにならないとダメなタイプではないかしら。「好き」と言われたことで、その人の評価が上がることはないというかむしろ意識しすぎてダメというか。ま、妄想に過ぎませんけれどね。


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