ブログ「MHSジャーナル」では、ネオアン世界のあれこれについてちゃん太(C)&すばる(S)の二人で「ああでもない、こうでもない」とひたすら妄想じみた考察を重ねています。
が、さすがに量が増えて、書いている本人たちもいったい何をどこまで語ったかを忘れてしまっている(明らかに歳のせい)ので、整理してみることにしました。

*初出時の記述に多少手を加えてあります。


妄想的考察・世界設定編

<自然>

アルカディアはどうも場所毎に季節というか気候がほぼ固定っぽいことがどこかに書かれていたような気がするけど、実際どうなのかな?中緯度のウォードン・リース・クウリール・ファリアンあたりはうっすらと四季がありそうだ。
四季とまではいわないけれど日照時間の変動はあるのだろうか?花芽形成のトリガーとして、気温の変動と日照時間の変化が必要なので、花産地のフルールにはそれらがないといけないはず。(C)

陽が昇り、沈み、星が出て、月もある。ということはあの形状でアルカディアはどこかの恒星系の軌道上を自転しているということかな。つーか衛星まであってあの形状?
あ、でも女王エンドの時の水晶球のような、「球体に閉じこめられたオブジェ」のオブジェ部分だけじゃなくて外の球体まで含めたすべてがアルカディアなのか!(C)

<オーブとアーティファクトとサクリア>

民間のタナトス退治者を「オーブハンター」とみなすことが、オーブの入手困難さと貴重さを表している。
命がけで採取する価値はあると、少なくとも世間の人々は思っているのだろう。
実際問題どれぐらいの価値のものなのか。ついでにオーブの流通はどうなっているのか。
宝石として流通しているような説明があったな。(C)

動力源としてオーブを使うらしいのはどう考えたらいいのか。
戦闘中同じオーブが何度も使えるということは、もしかして夢の無限エネルギー?
いくら何でもそこまではいかないと思うので、「キューティーハニー」の空中元素固定装置のように、周辺のサクリアを集積貯蔵できる存在と考えるといいのか。
そうするとそもそもサクリアにはエネルギー保存の法則は適応できるのか。(C)

オーブですが、気のエネルギーなのかも。だとすれば、無尽蔵だけれども、それを使いこなすインタフェースが相当に難しそう。
オーブハンター達は、自分の身体をオーブ中の気エネルギーの器として操っているのでしょうが、それは諸刃の剣的なものがあって、一つ間違えると自らを傷つける可能性がありそう(特に強大な力を引き出すアンジェリークは)。
そういえば、ニクスが器の話題で「食器の存在が料理の性質を変える」という発言をしていたけど、器=ハンターが料理=オーブの変化をもたらすことを婉曲に表現して、注意を喚起してたのかも。(S)

インターフェースがオーブハンター自身だというのは面白いし、浄化能力者が特殊能力であり、しかもある程度訓練が必要であることのよい説明になる。
ハンドブックによるとオーブはサクリアがしみこんだ石、「サクリアの強い土地で長い時間をかけて固形化したもの」らしい。
探索で行く土地に出るタナトスが持っているオーブの属性がその土地固有なのはそのせいか。
それでは風哭の峡谷のオーブ鉱脈は風のオーブが、虹華の森のオーブ鉱脈は夢のオーブが多めに産出するのだろうか?(C)

オーブがサクリアの力を解放することでアーティファクトを動かせるのだとしたら、アーティファクトには電源というかエネルギー源が要らない。
ということはオートモービルもジンクスも燃料切れと言うことがないのか。
それってものすごいことだよね。エネルギー問題だけでなく環境問題も起こらない世界なのか!(C)

アーティファクト以外の機械については普通にエネルギーを消費するのだろう。
わざわざ呼称を分けるだけあって、普通の機械とアーティファクトは根本的に違う。
単にすごく進化した古代超文明型の機械がアーティファクトというのではなくて、動力が違い、当然仕組みそれ自体も異なる。(C)

サクリアは宇宙を循環するエネルギーの流れそれ自体で、女王や守護聖はその流れを調整してバランスをとる能力を有している。
オーブというかたちで固定化したサクリアが民間にばらまかれている世界であるアルカディアは、守護聖ではなくてそこに住む者たちの知恵と工夫でサクリアの流れを制御する社会といえる。(C)

一般の人は、何故動いているのか皆目見当の付きかねるオーブというエネルギー源を、おっかなびっくり使っている。
アルカディア世界では安全性をとことん検証済みなアーティファクト技術だけを駆使している。ヒト次元ではかかわってはならないサンクチュアリなのかも。
ヒュウガにオーブの話題をふったら「神秘的な輝きだ。実に美しいな…」という意表をついた答がもたらされる。勘ぐってみると、元銀樹騎士として、秘中の情報だったとも考えられる。(S)

発掘されたものを復元したタイプのアーティファクトについては安全だろうけれど、現場で使いながら改良しているジンクスというアーティファクトがあるから、一概に安全とは言えないのでは。(C)

アーティファクトという流れと普通に進歩していく機械技術の流れがモザイクというかコラージュというか同時多発的かつツギハギで存在するのがアルカディア社会。
アーティファクトの研究はオーブを使わない機械の進歩にもちゃんと影響を与えるのか、それともアーティファクトに既にある機能は普通の機械の方ではもうカバーしなくていいや、とばかりにその方面の発展が止まってしまうのか。とりあえず後者の方がツギハギ度は高い。(C)

アーティファクトと普通の機械の二本立てならば、エネルギー問題も環境問題も無視することはできない。
むしろオーブはエネルギー源というより、触媒のように使われるのかも。(C)

背景画像から推測するに、民生用、少なくとも家庭用燃料の最右翼は薪のようだ。(C)

エレン君とはいえ、不確定要素の多過ぎるエネルギー源を世の中に出す勇気はなかなか出ないでしょう。
ジンクスを世に出すについても、それを後押しする副次的な欲求、例えば、ヨルゴ理事へのアピールなんかがあってこその決断。(S)

アルカディアで一番面白いのは、アーティファクト技術を持ちながら、電車、飛行機をすっとばしてジンクスにいっちゃってるところ。
まあドキドキ&ウキウキ野宿するためには、スッと行けちゃうと困るんで、ネオロマンス社会としてはいたしかたなし。
それはさておき、技術力が確実性不足なため、利益より安全を優先しているのだと考えると、まさに理想郷と呼ぶにふさわしい社会かも。(S)

それは馬車とエアバイクが共存するアンジェリークの聖地に近い感じにするためかなと思っていたのだけれど、ローマンスのためだったのか!(C)

<陽だまり邸の冷蔵庫>

そういえば、ヒュウガのちらし寿司は説明文的に生ちらしっぽいけれど、リース郊外で生食できる鮮度の魚介類が入手できるってのは、さすがニクスはお金持ちにしておコネ持ちなんだなあ。(C)

たしかに言われて初めて気づいたけど、ニクスの鮮魚入手ルートは、アルカディアの交通手段を考えたら人智を越えてる。まさかのエレボス経由?(S)

漫画版ではレインが陽だまり邸のあちこちをアーティファクト化しているような記述があった気がする(なんかキッチンにいろいろあったよね)ので、薪生活には不釣り合いな冷蔵庫のような働きをするアーティファクト――水のオーブの「涼やぎ」の力を利用する――も陽だまり邸にはあるかも。
アーティファクトは電源いらずだから、水のオーブ利用の冷蔵ボックスは魚を運ぶのにも十分使える。冷蔵ボックスを馬車や荷車に積んで運ぶのって、なんだかちょっとシュールだけれどね。(C)

アーティファクトはその高価さを考えても、出回っているのは社会の上層部=貴族層中心でありましょうかね。普及率は低いと思います。だからニクスがオーブ内蔵冷蔵ボックスを使っていることは想像に難くはない。彼としてはその胡散臭い製品をモニタリングすることもノーブリスオブリージュなんじゃない?(S)

これで家電三種の神器のうちの冷蔵庫はクリアしたとして。あと、テレビは、無いよねえ。財団とか新聞社ではプロジェクターっぽいものを使っているふしはあったけれど、陽だまり邸ではそこに映すコンテンツがないように思うから、要らない。(C)

ところで冷蔵アーティファクトだけれど、アンジェ普通にアイスクリーム作ってるんだからやっぱり台所に標準装備な前提だったのかも。あれこれこねくり回して考えなくても。(C)

台所に天然氷室があったかも。しかもドーンと氷穴大、だってニクスですから(どんなキャラだ!)(S)

ビンゴトークで、陽だまり邸にも財団製のアーティファクトがいろいろあるとニクスが言ってました。きっと冷蔵庫の事ね!(C)

氷と冷蔵アーティファクトについてですが。
現実問題として氷を扱う店と薪炭を扱う店は同じであることが多かったような気がいたします。
というわけで、陽だまり邸をはじめとする富裕家庭には高価な冷蔵用アーティファクトがあると思うのですが、世間一般では、電気冷蔵庫出現前の氷を使った冷蔵庫がそれなりに普及しているのではないかと思うのです。アイスクリームはだからもちろん氷と塩で材料を冷やしながら撹拌するというレシピなのでしょう。
氷はリースの氷屋さんなら北の山の中に氷室を持っています。そしてファリアンの氷屋さんはどーんと設備投資して製氷用のアーティファクトを導入しているのです、きっと。ウォードンでは併用で。
で一般家庭は氷屋さんに冷蔵庫用の氷を配達してもらっています。陽だまり邸にも、冷蔵アーティファクトと併用で大きめの氷使用冷蔵庫があるかもしれません。
と、見てきたようなことを言ってますが、もちろん単なる妄想なのでした。(C)

<陽だまり邸の洗濯>

できるだけ雇い人の少ない生活を心がける陽だまり邸では、洗濯関連のアーティファクト化こそが人員削減の要。
たぶん欧州方式の洗濯法だろうから、「お湯を沸かす」「洗剤を溶かした中に汚れ物を入れて撹拌」「脱水」と3種類に分かれているのではないか。前2者をひとつにしてもいいか。(お湯を沸かしたり、水温調節をするところが欧州式洗濯機。)
脱水はハンドル操作のローラーあるいは手動の遠心脱水機。
火のオーブ利用のアイロンもあるといい。(C)

洗濯のための水は、とりあえず井戸から引いた簡易水道で。排水は、陽だまり邸の排水関係を一元管理して、簡易浄化槽を設置。
いや、浄化槽とか排水関係は全然ネオロマじゃなくなってしまうから、もう「美形はトイレ行かない」でいい事にしてほしい。(C)

ジェイド脱水時のBGMは「まわそう Merry-go-round」(in『Dear My Princess』)で決まり! 
でもヒュウガだけは銀樹騎士時代からの脱水法にこだわりそう。槍の先に洗濯物を引っ掛けまして、ブンブン振り回しているうちにあらあら不思議。「長年の経験で、この回転速度が最速で乾くと結論が出たのだ…」とかなんとか。(S)

<教団と聖都エンド>

聖都で女王になったアンジェはあの地でひとりだけ不老なのか、それとも人としての時間は捨てないでいいのか?
聖都エンドは不思議な折衷案。聖地に行かないという段階で、アルカディア宇宙をどうこうすることはせず、アルカディアだけを治めるという選択、と解釈したら、不老設定はあってもなくてもどっちでもいけるかな。
ついでに地上エンドの時、教団はどうなるのか。ただ次の女王の誕生を待つだけ?だとしたらルネは一生籠の鳥?
そもそも教団が形成されたのはタナトス被害が出始めて以降なのか、もっと以前からあったのか。(C)

ディオン(とヒュウガ)が歌う「われら銀樹の元に集う(銀樹騎士団団歌)」とか?で、他にも「女王を讃える―式典用」とか「友を祝う」とか「友を見送る」とか5曲ぐらいあるのを妄想。たとえ騎士団に歌が無くても、教団発行の聖歌集とか絶対あるよね!で、その中でその折々に相応しい曲を歌う、と。(C)

銀樹騎士団団歌は絶対ある。(S)

<ジェイドの服>

ネオアン世界の衣服の話。
実はジェイドの服が竜族の民族衣装だというのが今ひとつ納得いかない。
竜族の服って素朴なシルエットに華やかなアクセサリーが基本だと思う。
いっぽうジェイドの服は、鳩目やらリベットやらファスナーやらといった、多用される金属パーツが先進(つーか、ネオアン的には古代の)テクノロジーの暗喩ではないかという印象を受ける。とくにファスナーは、他の人の衣服にはあまり使われていない。(ファスナーはネオアンのモデルとなった時代よりあとの技術だから。)あのレインの服さえファスナー無しだし、他の人の服もファスナー無しで(隠しボタンかフック止めで)着用できるデザインになっている。(C)

ジェイドの衣装ですが、本人の弁だと民族衣装だと「なかなか気づく人はいない」と言ってたから、自分の出自を鑑みて、コズの住民達に危害が及ばないようにと裏地だとか、見えない部分でそれっぽい特徴があるのかも。 (S)

素材とかがコズ独自のものなのかも知れない。仕立てに独自技術があったり。とにかくデザインの問題ではない。(C)

強いて言うなら金属の腕輪がそれっぽくないでもない、という感じ。
あと、龍族の衣装に使われる布は深い単色(コントラストの効いた縁取りがついている)、という感じなので、ジェイドの服のあの深みのあるグリーンの色出しに龍族の布の特徴がよく出ているのかも。織り方とか画面上では見えないけれど、きっと同じ素材なんだと信じて。(C)

<陽だまり邸の使用人>

陽だまり邸の規模の邸になると、キッチンとダイニングの距離からして、給仕人ナシでは無理だとか。
陽だまり邸では住み込みの使用人はいない設定だが、通いの使用人は山盛りいそう。
洗濯作業がどの程度アーティファクト化されているのかによって必要人員数は変わるとしても。
3人ぐらいは常駐している感じか。漫画版などではかなりな人数だという印象を受ける。(C)

食事について使用人の働く場面。
・調理または下ごしらえ、調理助手
  オーブハンターたちはいずれも料理は堪能だが、やはり基本的に仕事優先なはずなので、普段は気分転換を兼ねて一品だけ作る程度かと。頻度としてはひとりあたり週1から3ぐらい?まあジェイドなどもっとずっと多そう。
・配膳と給仕
・後片付け

使用人もなんというかピンポイントでのスポット投入。
特定の仕事だけをしに(庭関係・調理・洗濯関係・給仕)通いで週に何度か来るだけ、しかも時間を区切って。(C)

そんな面倒なことを考えなくてはいけないのも、陽だまり邸が広すぎるのがいけないのです。
でも赤の他人同士のほどよい距離感を保ちつつ共に暮らすにはあの規模の邸が必要だとニクスが判断したのでしょうか。(C)

陽だまり邸が広いのは、ニクスがオーブハンター9人(サクリアの数分)くらいは見込んでたんじゃないでしょうかね。(S)

<夕食会>

夕食会は特別の場なので、使用人の介入が最小限になる。給仕人を廃しているからこその「これっきりメニュー」。複数の料理を作るのは問題なくても、その配膳給仕の手間的に使用人抜きでは無理になるので。

夕食会の段取り
・夕食会開催決定。料理人とメニューが決まる
・調理担当者とアンジェリークはキッチンで作業
・残りのメンバーはダイニングでセッティング
 食堂にはダイニングテーブルの他に、配膳用のテーブルとかワゴンが準備されている
・出来上がった料理とデザートは皆でダイニングに運び込み、その場で配膳
・デザートの配膳はアンジェリークの担当
・後片付けについては謎
だと給仕人要らないかな。でもやっぱり一人ぐらいいる気もするなあ。
あと、たぶんひとりは飲み物関連にかかり切りになる気がするけれど、夕食会時に飲み物についての話は全く出てこないので想像するしかない。
後片付けは、食事のあとのお話で「さっき台所を見てきたら」と発言する人がいるけれど、別に自分が作った回でなくてもこの発言なので、皆でワイワイ片付けているのかまたはこれだけは使用人にお任せなのかという感じ。食後の余裕を考えると後者か。(C)

<銀樹騎士団>

銀樹騎士団における、騎士として認められる年齢は?
銀樹騎士団長が24歳とかなり若いのはなぜか?
たとえば後者は、危険の多い仕事なので家庭持ちは後方支援および教育係に回るような内規があって、前線に出る者から選ばれる騎士団長は必然的に若くなる、とか考えてしまったのですが、実際どうなのかな。(C)

銀樹騎士団長の年齢が若いのは、もしかしたら浄化能力のピークが24、5歳あたり(まるで競泳選手のようだ)なのかもしれない。
そんで、なにげに幻の蝶が見え始めたら引退時期。おめでとう騎士団卒業、ようこそ銀樹執事団(仮称)へ、ルートができている。
そこから逆算すると、騎士として認められる年齢は、実働期間7、8年と考えると16歳くらいからか。(S)

では、タナトスなき後は、浄化能力は騎士団の仕事に関係がなくなるので、このあとディオン騎士団長の時代がずっと続く?(C)

騎士団に子どもを取られたという被害感情のある親のフォローのために、「騎士団父母会」とか年1回ぐらい各都市で開かれていたりしてね。定期帰省とは別に。(C)

「騎士団父母会」かあ…やっぱり銀樹騎士っていうのはステータス高そうだから「うちの息子は生まれた時から云々」な自慢話が飛び交ってそうですねえ。あと騎士団長にでもなった暁にはその親はひと講演やりそうです。(S)

命を削っている銀樹騎士の彼女の割には危機管理能力の乏しいノラさんです。アーサーの両親にはきっと反対されそうですなあ。(S)

銀樹騎士のシステムから考えて、騎士団に入った時点で親は息子への直接の口出しは一切できないものと思っているのでは。だから交際に反対とかもない。(C)

実際『あの人を助けて』では、彼の危機を胸騒ぎという感覚でうすーく察知してたようだし。そこらへんをアピールしたらば、ノラも愛しのアーサーと無事ゴールインできるわね。(S)

<政治と社会体制>

ゲーム中では、議員や官僚が出てきたり、貴族がいたり、自治体の首長がいたりするものの、アルカディアの政治とか社会体制とかは、わかったようなわからないような、という感じ。とくに聖都女王の時、聖都がバチカンでアルカディアがイタリア、ぐらいの感覚でとらえていいのかなあ。でも女王陛下って、単なる宗教的象徴であるだけでなく、実際タナトスを滅ぼしたりしてしまっているだけに、現行政府との関係がすごくイメージしにくい。(C)

出奔時20歳のはずのヒュウガは騎士団時代から酒をたしなんでいたようだけれど、黄昏の村での依頼のあとレインがジュースを注文していたっていうことは、アルカディアの成人年齢はええっと…
19ってことにしておこうっと。あるいは法的に未成年者に飲酒を禁じるという発想がない社会なのかも。(C)

<宗教環境>

お話は大陸で進んでいくけれど、大陸以外からはこのゲーム上で起こる女王誕生の一連の流れはどう見えているのだろうか。
ヒュウガをスカウトしてくるのだから、キリセに教団の支部はあるのだろうけれど、ヒュウガの語るスミレの谷の話はどっちかというと神道的アニミズムを感じさせるよね。自然信仰>女王信仰という感じで。(C)

アルカディア内でも、意外と自然信仰>女王信仰なのかなーって感じる出来事が。
「暴れる植物」の依頼を断った時の依頼者の態度は、とてもじゃないが聖都近くのサンテーヌ住民のものとは思えない。(S)

<男女平等社会アルカディア>

クウリール村長もモンタントの村長もけっこう好きなキャラクターです。おばちゃん政治家はあの世界によく合う気がする。19世紀末的なモティーフを多用しているネオアン世界だけれど、かなり男女平等だったりする一方で舞踏会とか貴族制度とかあったりするんだよねえ。面白いなあ。(C)

男女平等、女性が活躍するのはうれしいものです。アルカディアはある意味おばちゃん天国でもあって、デザートレシピをくれるフルールのおばちゃんもかなり活きがよかったですなあ。そういえば財団員は女性がいたけれど、銀樹騎士には女性の姿がなかったような。やはり女性の浄化能力は弱いって設定なのでしょうか、それとも教団の単なる趣味だったり?(S)

「女性の浄化能力者なんて聞いたことがない」と皆が言っているから、銀樹騎士団も女性ナシって事で。っていうか教団も上層部になると浄化能力を持つ女性=女王の卵という認識みたいな描写あった気がするよ。
で、女性の浄化能力者がないって言うのは、アンジェの守護聖が全員男性だという設定を引きずっているのかなって思う。中心になるのが女王なので、女王を補う力の持ち主は男性にしとこう、ぐらいの感覚なのかな。
まあ教団は宗教団体なので、彼らなりの神秘思想があって、騎士団だけではなく全般に女の人が少ない感じなのはそのへんに準拠するのではないかと。
それでも騎士団員にも普通に恋人がいたり妻帯者がいたり(そんなセリフを見た気がする)するあたり、とくに男性優位の思想があるわけではないはず。財団ほどはっきりしていないけれど、教団もまた男女平等っていうか。(C)

女性の浄化能力については、たぶん皆無ではないように思うんよね。ただ、その引き出し方が男性に比べてコントロールが難しいっていうか、再現性が低いっていうか。だから銀樹騎士を生んだ母親とか、ノラのようなかかわりをもつ女性は何らかの浄化システムが背後に働いていると思うのよ。(S)

そもそもアルカディア社会のすごいところはいちいち男女平等かなんて考えないレベルのナチュラルな平等さなのかもしれない。貴族制度は謎だけど。あ、アンジェ世界の貴族は女王や守護聖との関わりで決まっていたから同じようなものかな、と一瞬思ったけれどやっぱり違うよなあ。
でもアニメの方はそういう社会観はあんまり感じられないのはなぜかなあ。ゲームより相当殺伐としているし、男女平等な雰囲気も薄いよね。そこになぜセドナを配置したのかちょっとよくわからない。確かにいいキャラしてて私も大好きだし、かわいくて華やかだけど。なんかもったいない。(C)

依頼の中には恋愛がらみのものが結構多く、そんな個人的な事情だからこそ民間人たるオーブハンターに依頼しているのでしょうが、親に反対されて駆け落ちしたカップルとかその親の側とか、その手のはなかった。いかにもありそうなのに。あの、娘離れが全然出来ていないモンタントの老婦人ルーシーさえ、感情の持っていき先が娘婿じゃなくて自分の夫。こういうパターンだと結婚それ自体に反対しそうなのにそんな感じではなかった、ということは、アルカディアの文化として、子どもの結婚に親はあまり口出ししないって事なのかなあ、なんて妄想。(C)

ネオアン世界の男女平等社会アルカディアには、いわゆる悪所は存在するのだろうか。ベルエポックの頃ってその手の場所が独自の発展を遂げていなかったっけ、と思ってしまってから妙に気になって。

ファリアンだったらかろうじてありそう、いわゆるお遊び所。ほら財団員は禁欲生活してそうな研究者がわんさかいそうですから。

<龍族雑感>

龍族はかなり年齢不詳だけれど、彼も長老という言葉の響きほどの年齢には見えないのだけれど、実際龍族の平均寿命はどうなっているのだろう。
あと、少なくとも現在は同居している家族がなさそうなのだけれど、龍族の家族形態として、独立した子どもは別に住む…という感じなのかな。
長老がジェイドとアンジェの後押しをしてくれるのも、異種族恋愛のハードルが普通の人より低めな龍族の特質から来るのでしょうか。でもゲーム中は、龍族と人間の混血とか出てこなかったと思うので、(外見ではわからないだけかな)コズ以外に住む龍族もけっこういるけれど、結婚相手は龍族からって事になるのでしょうか。ううむ、いろいろ考えてしまうわ。(C)

ネオアンだと龍族の村コズから大都会ウォードンは比較的近いよね。都会に憧れて脱龍族な子達も多いのではないでしょうか。リーンやロウキの占いも、機械的にデータ処理した結果に基づいてたりして。

水龍族と火龍族という組み合わせは見るけれど、龍族以外との組み合わせはゲーム中では出てこないので、交際はアリでも結婚となると色々難しいのかな、とか考えてしまう。実際どうなんでしょう。

そういえばロウキはキリセで占いの勉強をしたとかいう設定があった、ということは、龍族のそれとは明らかに違う系統の占いが東方にはあるって事だよね。四柱推命とか易学をイメージしているのかな。
火龍族の占いは個人の資質による部分が大きい感じがするけれど、学究肌の水龍族たるロウキの占いは、すばるが言うように機械処理したデータを駆使したタイプのものなのかもね。(C)

龍族は、結婚問題をはじめとして数々の禁忌集が長い歴史の間に積み上がっているのだと思う。でもおかげさまでそれを破ろうとした話には事欠かなくて(サラとパスハの駆け落ちはあまりにも有名か?)、占いもそれに伴って発展してきた皮肉的な面もあるかもしれませんね。(S)

<衛生観念@アルカディア>

お食事の前に手が洗えそうにない人が二人いるよ!(C)

やっぱりアンジェリークは医者の娘にして医師志望だったりするので、きっと手洗いとか歯磨きについては少々厳しいのではないかと思うわけです。(あと栄養バランス。)
はじめはうがいも考えていたけれど、ちょっと調べたらうがいって日本的習慣らしいので残念ながらパス。
…あ、そうすると手洗いという衛生習慣もアルカディアにはないのかもしれないのか!(C)

<地理のもんだい>

想い出機能でアルカディア全図を見ながら、サキア島ってどの辺?と首をひねる毎日。サキアと大陸の距離っていうか所要日数を見極めたいと思ったのだけれど、まあ大陸の中でも時間の経過は結構いい加減だからなあ。
灯台の岬とか静寂の湿原とかでのごほうびデート、陽が落ちてから出発したら到底その日のうちには陽だまり邸に帰り着かないのでは?とひたすらつっこんでいたのは私だけではないと思う。キャンプできる場所も1箇所しかないし。まあ、それ以外の時は適当な村で宿をとっているとして。(C)

<ゲームとアニメ・Abyss>

ゲームをアニメ化するに当たって、「ふわふわと甘いばかりのゲーム世界にリアリティを加味」という意図があるような印象を受けた。タイトルに「深淵」なんて付け加えたのも、シリアス志向の意気込みかと。
でも実際はツッコミポイントが増えるばかりだった気がする。疲弊しきって心すさんだ住人たち、なんて嫌なリアリティは加味されていたけれど、正直ゲームの住人たちの能天気に近いたくましさの方が逆にリアルなんじゃないか?と思ったりもするわけで。
物語世界においては、目の届く範囲で破綻が少ない、その状態をリアルと呼ぶべきなのではないだろうか?
そう考えたら、ネオアンに限らずネオロマ世界は、ある意味一定水準のリアリティを保っているというか、今さらリアルを求める必要はないと思うんだけれどなあ。(C)

最近のアニメの傾向として、やたら「光と闇」をテーマにしている感がしています。まあ創世記以来の永遠のテーマだというのはわかるのですがね。ネオアンのアニメも、ゲームと比較してリアルにしようというよりは、闇部の分量を増やしてるよなーって気がしたのよね。特にニクス脱退直後は絵づらもまあ、暗かったよねえ。
一番驚かされたのは教団長マティアスの寝返り。まさに光から闇へ、まっ逆さまにとされました。純粋培養なほど毒されやすく、悪に染まるスピードがハンパないっていうのは妙にリアリティありましたが。できればニクス同様死と引きかえ以外の救い道を考えて欲しかったです! おかげで闇度は一気に針が振り切れてしまいましたもん…
最終回、エレボスを倒したアンジェは女王となって「この星を包む温かい光」(in 『Eternal Green〜君という永遠』)をもたらす存在へと旅立っていくのだけど、それまでの闇が深ければ深いほど光はよりあったかいぜってことなのでしょうか。(S)

闇部増大、たしかに。
暗部を描くこととリアリティは決してイコールではないと思うのですが、どうもそういう風に捕らえられているきらいがあります。
光と闇の対立はファンタジーの枠組みの中の大きなお約束だとしても、せっかく元ネタのゲームには、「公と私」「聖と俗」なんて対立図がいい感じにうっすら組み込まれていたのに、そっちを更に薄めてどうすんの、なんて思いますね。もったいないって。
なんだか、財団も教団も同じくらいカンジワルイ団体にするというのがコンセプトだったのか、と邪推したくなる感じではあります。どちらにも属さない第三勢力たるオーブハンターを際立たせようとしたのかしら。(でもその割にはなぜ「オーブハンター」と呼ばれているのかとかの説明が最後まで無かったような。)もちろんこの場合、教団と財団の対比は「聖と俗」でもなんでもなくなっています。
あ、もしかして「聖」は主人公にだけあればいいのでしょうか。
そうか、だからアニメでは主人公がなんだか「薄い聖女」になってしまったのか、と改めて思うのでした。(C)

<年中行事@アルカディア>

年末年始というとアルカディアの年中行事ってどうなっているのかなあ。正直暦の段階からすごく気になるけれど、一応一年は365日の設定なんだろう、ということ以外は全然わからない。とりあえず暦については教団が実権を握っていそうな気がするけど。フルボイス以降に雪祈祭と夜想祭が加わったけれど、あの日程もどうやって決まっているのか謎。雪祈祭は前もって日にちが定まっている感じだけれど、夜想祭はオーロラが出たのを記念して急遽開かれたような感じだったよね。リースの人ってそういうイベントごとについてはフットワーク軽いのね、たぶん。(C)

年末、アルカディアのそれぞれの街や村のカウントダウンイベントがありそうだよね。
ファリアンでは賑やかに海上花火を上げたり、カルディナでは学生がパーティをしてたり。例の三叉路あたりじゃ、アメ横並みの商店が軒を連ねてる。買い物客の皆様、くれぐれも偽オーブをつかまされないで下さいませー。(S)

もちろんお祭り好きなリースでもカウントダウンイベントはありそう。でも、三叉路の出店という発想はなかった!確かにあの場所は臨時に市が立ってもおかしくない。エンディング後には、ニクス氏の肝煎りであの場所にマーケットができるかも。タナトスが出なくなると人口も増えるだろうし、色々変わっていくんだろうなあ。(C)

<オーロラ>

オーロラってあのとき一度きり出現しただけ?
レインとのビンゴトークで「今ここで祈ってみようかしら」みたいなこと言ってた、ということは、その後も大きく力を使った時にはオーロラが出現していたのでしょうか。はて。(C)

オーロラについては、そんなに回数出さない方がいいのじゃないですかね。
『太王四神記』でチュシンの星のもとに生まれた男の子が二人いたため壮絶な争いを呼ぶことになったみたいに、女王の卵が複数いるかもしれないって噂になって、不穏の種になりかねませんし。オーロラは、アンジェソングの『星の子供たち』の歌詞のように「天から降りた糸が僕らの心を繋ぐ」役割を担っているはずです。(S)

確かにオーロラの乱発は混乱を招く元ね。ところで、女王誕生に伴う現象としてオーロラが認識されているということは、気の遠くなるような年月の間アルカディアでは誰も見たことのないものだったということになるはず。なのにすかさず夜想祭開いているリースの民、すげえ。(C)

<拾遺>

アルカディアの平均寿命は?そして平均初婚年齢は?(C)

ネオアンの依頼には「私」と「公」の区別ができてない依頼が多々ありました。トトビリとか。(S)

依頼する側は、あまりに私的な事情では公に準ずる銀樹騎士を頼れないと思ってオーブハンターに依頼しているのだと認識。というわけでちゃんと「おおやけ」の概念はある、と。(C)

辞書!あの世界の言語はひとつみたいだけれど、地方によって同じ言葉でも持つニュアンスが違ったりするときっと面白いなーと妄想。(C)


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